代表弁理士 嵐田 亮(Ryo Arashida)
弁理士登録番号:17453
特定侵害訴訟代理業務付記(付記年月日:令和6年1月31日)
学生時代(1999年~2008年)
高校を卒業後、東京大学理科2類に入学し、大学3年で農学部に進学しました。
バイオ分野の研究をやりたいと思い、大学院では学部の研究室を離れ、当時キャンパスが出来たばかりの千葉県柏市にある東京大学大学院新領域創成科学研究科に進学しました。GFPという緑色の蛍光を発するタンパク質を組み込んだ植物ウイルスを植物の葉に感染させると、葉が蛍光緑色に発色するという写真を見て面白そうだと思ったのが新領域を目指したきっかけです。
大学院での研究は植物病理学という分野で、研究室は植物ウイルス、植物病原細菌、稲いもち病に代表されるカビを研究する3つのチームに分かれておりました。私はファイトプラズマと呼ばれる植物病原細菌を研究するチームに配属され、ファイトプラズマのゲノム解読、ゲノム解析、感染した植物の遺伝子発現解析等を行い、博士号を取得しました。
社会人時代(2008年~2022年)
2008年に博士課程を修了して、当時まだ10数人しかいなかった株式会社ユーグレナに入社しました。入社のきっかけは、ユーグレナ創業者の一人の鈴木健吾さんが大学3、4年時の同期であったこと、出雲充社長の話が面白く野心に富んでいてスケールの大きい未来を語っていたことに興味を持ち、この会社は必ず成功すると直感したことでした。実際に入社4年後の2012年に東証マザーズ上場、6年後の2014年に東証一部市場変更をしたので当時の直感は間違っていなかったと思っています。
株式会社ユーグレナに入社した直後は研究開発部に配属されました。弁理士試験の勉強もしていたので知的財産に関わる業務をやりたいと言ったら入社してすぐの新人にも関わらず知的財産管理の全般も任されました。以後、2018年頃までは私一人で会社全体の特許、商標等の知的財産業務を担当していました。研究者としては、微細藻類を大量に培養してバイオ燃料の原料にするという研究開発プロジェクトの責任者を10年ほどしていました。2018年10月からは研究職を離れ、法務知財担当に専念することになりました。グループ全社の契約書チェックを行うようになり、累計1,000件以上の契約書を確認しました。
独立開業(2022年~)
スタートアップ・中小企業向けの知的財産支援が社会課題の一つとして認識されるようになり、スタートアップ企業の知財担当者として講演やセミナーに呼ばれる中で、10数人だったスタートアップ企業が上場を経て数100人規模の企業に成長する過程を内部で見てきた知識・経験が、新しく設立されるスタートアップ企業の役に立てるのではないかと考えたのがきっかけです。斬新で野心的な新技術の社会実装に少しでも貢献できれば幸いです。
学歴
2003年 | 東京大学農学部 生物環境工学専修 卒業 |
2005年 | 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 先端生命科学専攻 修士課程 修了 修士(生命科学) |
2005年~2008年 | 学術振興会特別研究員DC1 |
2008年 | 東京大学大学院 農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 博士課程 修了 博士(農学) |
<主な業績>
- Heterogeneic dynamics of the structures of multiple gene clusters in two pathogenetically different lines originating from the same phytoplasma.Arashida R, Kakizawa S, Hoshi A, Ishii Y, Jung HY, Kagiwada S, Yamaji Y, Oshima K, Namba S.DNA Cell Biol. 2008 Apr;27(4):209-17.
- Cloning and Characterization of the Antigenic Membrane Protein (Amp) Gene and In Situ Detection of Amp from Malformed Flowers Infected with Japanese Hydrangea Phyllody Phytoplasma. Arashida R, Kakizawa S, Ishii Y, Hoshi A, Jung H-Y, Kagiwada S, Yamaji Y, Oshima K and Namba S. Phytopathology 98(7):769-75 2008 Aug;98(7):769-75.
経歴
2008年 | 株式会社ユーグレナ 入社 |
2011年 | 弁理士登録(登録番号:17453) |
2008年~2018年 | 研究開発職としてバイオ燃料開発業務に従事 知的財産担当として会社の知的財産業務を担当 |
2018年 | 株式会社ユーグレナ 知財功労賞 経済産業大臣賞受賞 |
2018年~2022年 | 法務知財担当として契約書法務・知的財産業務に従事 |
2022年 | 弁理士法人シアラシア設立 |
2022年7月~2023年3月 | 日本弁理士会バイオ・ライフサイエンス委員会 委員 |
2022年10月~2023年3月 | 北海道経済産業局事業「令和4年度スタートアップ等の知財戦略策定アクセラレーション事業」メンター就任 |
2023年4月~ | 日本弁理士会中小企業・スタートアップ支援委員会 委員 |
2023年4月~2025年3月 | INPIT知財総合支援窓口専門家就任(千葉県) |
2023年8月~2024年3月 | 北海道経済産業局事業「令和5年度スタートアップ等の知財戦略策定アクセラレーション事業」メンター就任 |
2023年10月~2024年3月 | 知財アクセラレーションプログラム(IPAS2023)アソシエイトメンター就任 |
2024年1月31日 | 特定侵害訴訟代理業務 付記登録 |
2024年9月~2025年3月 | 特許庁「ベンチャーキャピタルへの知財専門家派遣プログラム(VC-IPAS)」専門家就任 |
<著作>
- 「微細藻類ユーグレナの特徴と食品・環境分野への応用」嵐田亮 南方資源利用技術研究会誌 2010年 第26巻1号p19-22
- 「微細藻類ユーグレナの特徴と食品・環境分野への応用」嵐田亮 光合成研究 2012年 第22巻1号p33-38
- 「微細藻ユーグレナの屋外培養と増殖速度のモデル化」嵐田亮・加藤宏明 バイオサイエンストインダストリー 2017年 Vol.75 No.6 p540-544
<主な講演>
- 「National Workshop 2 on Intellectual Property (IP) Commercialization in the framework of the Enabling IP Environment (EIE) Project」世界知的所有権機関(WIPO)主催、フィリピン特許庁(IPOPHL)共催、日本特許庁(JPO)協力、2018年3月10日~3月13日 フィリピン マニラ
- 「知財のミカタ ~巡回特許庁 in OKINAWA~」2020年1月20日
- 「スタートアップ向けセミナー ~IPOを目指すための知財活動~ By IP BASE」2020年12月23日 IP BASEイベントレポート、日本弁理士会関東会レポート、ASCII STARTUP 記事
- 「IPOを目指すための知財活動」第235回 知的財産マネジメント研究会(Smips)2023年5月20日
- JVCA・日本弁理士会知的財産経営センター共催セミナー「~スタートアップ支援者のための知財戦略~」パネルディスカッション登壇 2023年6月1日
- 「共同研究を進めるための心構えと予備知識」Youtube 知財実務オンライン 2023年6月29日
- 「スタートアップ知財の最前線」日本弁理士会研修会 2023年11月30日
- 「研究開発からの事業化で注意したい知財や大学との付き合い方」Youtube IPBase勉強会 2024年1月22日
- 「スタートアップ支援セミナー in 広島」主催 日本弁理士会 2024年1月26日
- 「スタートアップ支援セミナー in 熊本」主催 日本弁理士会 2024年10月11日
<特許(発明者)>
- 発明の名称「アモルファスパラミロン」、出願番号:特願2010-052042、出願日:2010/03/09、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、発明者:嵐田、中野、鈴木、吉田
- 発明の名称「バイオ燃料製造方法」、出願番号:特願2010-121042、出願日:2010/05/26、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、株式会社日立製作所、ENEOS株式会社、発明者:加藤、山下、福島、天野、金子、上田、青木、鈴木、嵐田、中野
- 発明の名称「ワックスエステル高含有ユーグレナの生産方法」、特許番号:特許5052652、出願日:2010/07/20、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、発明者:嵐田、ミトラ
- 発明の名称「光合成微生物培養装置および光合成微生物培養方法」、出願番号:特願2010-163386、出願日:2010/07/20、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、株式会社日立製作所、ENEOS株式会社、発明者:加藤、山下、米田、福島、嵐田、中野、鈴木
- 発明の名称「ワックスエステル高含有ユーグレナの生産方法」、特許番号:特許5946647、出願日:2012/01/31、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、株式会社日立製作所、発明者:加藤、山下、米田、福島、嵐田、中野、鈴木
- 発明の名称「藻類含有組成物製造システム」、特許番号:特許6060441、出願日:2012/07/06、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、発明者:加藤、米田、嵐田、丸川、青木、上田
- 発明の名称「燃料油基材の製造方法」、特許番号:特許5833634、出願日:2013/01/28、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、発明者:青木、松田、加藤、米田、嵐田、丸川
- 発明の名称「光合成微生物の培養システム及びその培養方法」、出願番号:特願2013-194890、出願日:2013/09/20、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、株式会社日立製作所、ENEOS株式会社、発明者:加藤、米田、嵐田、武田、青木、松田
- 発明の名称「ユーグレナの培養方法及びその培養液」、特許番号:特許6290639、出願日:2014/01/31、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、株式会社日立製作所、発明者:嵐田、丸川、武田、青木、上田、加藤
- 発明の名称「エンド-1,3-β-グルカナーゼ,ポリヌクレオチド,組換えベクター,形質転換体,エンド-1,3-β-グルカナーゼの製造方法,酵素製剤及び低分子化パラミロンの製造方法」、特許番号:特許5856355、出願日:2014/08/04、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、岩手県、発明者:鈴木、嵐田、丸川、吉田、竹田、中野、金野、高橋
- 発明の名称「ユーグレナの培養方法」、特許番号:特許6031158、出願日:2015/06/10、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、発明者:嵐田、丸川
- 発明の名称「微細藻類の凝集分離方法」、特許番号:特許6615558、出願日:2015/10/02、出願人/権利者:株式会社ユーグレナ、発明者:嵐田、丸川